PRRTを海外で受けられた患者さんたちの声

2019年05月31日

現在、神経内分泌腫瘍に対するPRRT (ペプチド受容体核医学内用療法)は、国内第2相企業治験中で、将来の承認が期待されるところまで来ました。これまで、国内でこの治療を受けることができなかった患者さんたちは、ヨーロッパ(主にスイス)に治療を受けるために渡航されてきました。

日本核医学会のワーキンググループ活動※の中で、PRRTのため渡航された患者さんたちを対象に、治療に関するアンケート調査が行われました。その結果をお示しします。

現在、前立腺癌の類似の治療(PSMA治療)が世界では第3相治験が終了間近のところにあり、早ければ来年海外で承認されるようです。しかし、日本では導入の目処が立たない状況で、PRRTと全く同じ事態に陥っています。

有効で体に負担の少ない治療を何故日本で受けることができないのか、という患者さんたちの悲痛な嘆きをしっかり受け止める必要があると思います。 

※国内未承認RI内用療法に関する海外動向ならびに国内導入に向けた臨床サイドから見たニーズ・問題点に関する調査研究:福島和人、高野祥子、長谷川功紀、野上宗伸、日向伸之、樋口隆弘