会員募集趣意書

 放射性医薬品を用いて行う核医学診療は安全性と有効性に優れ、病気の診断や治療になくてはならない医療の分野です。特に、放射性医薬品による治療は内用療法(内照射療法)と呼ばれ、主に甲状腺疾患、悪性リンパ腫の治療、がんの骨転移に伴う痛みの緩和など、他に代替治療のない患者さん達に対して行われてきました。しかしながら、種々の理由で、海外で実施されている検査・治療が、国内では実施できない事例が多々存在します。そのため、海外で治療を受けなければならない患者さんが多くおられます。また、世界的に増加が問題となっている認知症の核医学診断も、いまだ国内では診療に組み込むこともできていません。したがって、治療を必要とする患者さんから、がん診療や核医学診療に携わる多くの医療人から、迅速な問題解決を望む声が大きくなっています。

 一方で、一昨年の総理大臣の衆議院国会における、"核医学治療の国内開発を推進する"との趣旨の答弁や、第3期がん対策推進基本計画に"内用療法"が取り込まれる状況となっていることを鑑みますと、国の施策として核医学診療を前進させる気運が感じられます。

 このような背景から、本会議は、医療に関わる人・団体と医療を受ける人・団体のすべての関係者の声を一つにし、患者さん目線、国民目線で活動を行うためのプラットフォームを構築することを企画し、平成28年12月1日に設立されました。これまでに、厚生労働省、原子力規制庁の関連部局への要望書提出、全国マスメディアにおける核医学診療現状の国民への周知などを行って参りました(https://www.ncnmt.jp/)。今後、この活動をますます活発化することが重要であると考えます。

 このようなことから、本活動にご理解いただける個人・団体の方々に会員として力に加わっていただきたく、会員募集をすることといたしました。会員条件等は、「入会案内」メニューより、会則・細則をご確認ください。

 多くの方のご支援を賜りますことを心より願っております。また、賛同いただける企業、団体の皆様のご参加をお待ちしております。

核医学診療推進国民会議
代表 絹谷清剛
副代表 大井賢一
同 眞島喜幸
平成29年7月27日